企業家のマーケティング戦略-ランチェスターの法則(なにかで1位を目指すこと)
経常利益は、経営陣の戦略目標と実行力の違いによってかなりの差が出てしまいます。
これは、上場企業に限らず、小さな会社でも同じことが言えます。
小さな会社として独立する方も、長期的な目標で「なにかで1位にめざすべき」だと、前述の竹
田氏は書籍の中でおっしゃられ、また下記のようにも述べられています。
経営規模がどれだけ大きくても、1位をとれない会社は利益が少ない…。
一時期の日産やマツダがそうでした。
ですので、経営規模が大きな会社は儲かるけれど、小さな会社は儲からないというのはウソな
のです。
それは、商品で1番を目指すのか、それともエリアで1番を目指すのか、または業界か客層で
1番を目指すのか、直接お客様と関係するなにかで1番を目指すのか…とにかく1番をめざす
ことが大切です。
人は1番でないと覚えないし、紹介もしません。例えば、日本で1番高い山の名前は「富士山」
とすぐ出ても、2番目3番目は出てきませんよね。
しかし日本一でなくてもいいのです。県や府で1番とかでなくてもかまわないのです。そのエリ
ア、○○町のラーメン屋で醤油ラーメンならここが1番だとか、価格や品質は普通だが、仕上げ
の早さでは町内で1番のクリーニング店とか、年商は低いけれどリフォームならこのエリアでは
1番だとか…。
意図的に1位を作るのと、あれこれやって偶然1位になったというのはかかる時間も違いますし
科学的ではありません。ロスが多すぎる…だから業績を良くするには、意図的に1位を目指す
必要があるのです。そうすることにより早く目的を達成することができます。
…以上をまとめますと、会社は粗利益で生きていて、粗利益はお客様からしか生まれません。
ですから経営の目的はお客様作りです。経営を安定させるためには、お客様を多くし市場占有
率を高めることです。その早道が「なにかで1位になることを目指す」ことなのです。